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July 19, 2007

ジャストインタイムを被災地に?!

 朝から車で客先へ.画面は見えないが,朝の時間は TV でニュース番組というかワイドショーを聞きながら,運転することにしている.

 今朝は中越沖地震で,被害が最もひどい柏崎市からの現地レポート.やっと電気が回復しつつあるといった状態らしく,水道やガスの復旧はこれから.道路もあちこちで寸断されている.まだまだ避難されている方の苦労は続きそうである.ただいろんな理由で避難所にも入れない方も多いようで,そういう方には水や食料といった基本的な援助物資も届かないらしい.

 行政も絶対的に手が足らない.全国から集ったボランティアを指揮する人もいない.全国から送られてきた援助物資が整理できない,避難民がどこに何人いるのかわからない.何をどれだけ送っていいのか判断できない.等々・・・.

 市民の生活も大変だが,一方我々の業界も大変である.昨日全国ネットで報道されたからご存知の方も多いだろうが,リケンの柏崎工場からの部品供給の目処が立たないため,トヨタをはじめ多くの自動車会社で,今週末から一部の生産ラインが止まるのだ.

 自動車産業に関わるすべてのものにとって,最終のアッセンブラーである自動車会社の生産ラインが止まるというのは悪夢である.たとえ自分のところが柏崎近辺から部品を買っていなくても,供給先である自動車会社がラインを止めてしまう場合,いくら部品を作って運んでも受け入れてもらえないからだ.たった1社の被災が全自動車関連メーカーの生産に影響を与えることもありえるのである.

 トヨタはこのライン停止を1日でも短くするために,今回リケン柏崎に 200人の社員を送り込んだらしい.日産以下のメーカーもトヨタほどではないにしろ,かなりの人間を送っていることは間違いない.

 この二つのニュースを聞いてふと思った.トヨタにさらに30人くらい多く人を送り込んでもらえないかなと.トヨタが今回リケン柏崎に乗り込んだメンバーは,生産技術,品質保証,生産管理,ロジスティックといったメンバーが中心だろう.これだけのメンバーがそろっていて,ましてや全員世界に誇るジャストインタイムの本家本元のトヨタ生産システムを知り尽くしているプロである.こつさえつかめば,柏崎の援助物資の整理くらい,わけはないと思えるからだ.

 その間行政のほうには,避難されている方の居場所をつかんでもらう.自衛隊には道路やライフラインの復旧をお願いする.そして彼らプロフェッショナルに援助物資をジャストインタイムで届けることを指揮してもらうのである.

 もはや世界一の企業となることも遠くないといわれているトヨタのような企業には,非常時にはこういうプロの人材派遣もしてもらいたい,・・・と願ってみる(^_^;)

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